仕事を辞めた。
辞めたことに悔いはないけど、お金のことが心配だった。
貯金を食いつぶすだけでは老後が心配でたまらない。
とりあえず近所のパートを探そうと、その辺でもらってきた求人雑誌をペラペラするも
「私に何ができる…?」
と、踏みとどまってしまってそこから先に進まない。
すっかり疲弊していたし、自分は根性も体力もない駄目な人間なんだとしか思えなかった。
前回の転職から10年。
当時独身だった私は「どうせならこの業種でやってみたい!」と、初めての業種にもかかわらずやる気満々自信たっぷり転職活動をしていたものだった。
当時の自分が見たら、こんなにやる気のないおばさんになってしまうなんて・・・と、ショックを受けるだろうな・・・。
子供のことも色々あるし、折角仕事を辞めたんだから
子供がもう少し大きくなるまでは、子供に重点を置いて。
ほどほどに仕事がしたい。
そんなことを考えると、余計に何をしたらいいか分からない。
そんな折、中学の同級生が在宅ワークで頑張っている話を聞いた。
今まで会社員の経験しかないし、絶対簡単なわけはないと思ったけど
「家で働けるなんて、いいな。」と、心から思った。
幸いなことにパソコンは家にある。スキルもまあ普通の人よりはある。
バリバリのSEとかそんなのはちょっと無理だけど。
早速某クラウドソーシングサイトにてデータ入力の仕事を受けてみた。
入力スピードには自信があったけど、思ったようには稼げない。
私に出来て、もう少し稼げそうなことはないだろうか?
そこで思い出したのが、そういえばHTMLを書けたということである。
WordPressでゼロからサイトを作ったこともあったし、何とかできるかな?
他のプログラムをやることを考えたら、適正もあるんじゃないかな?
久しぶりにコーディングを仕事にする自信はないけど、もうその位しか取り柄がない。
とりあえずWEBの知識を思い出す為、10年前に買ったWEBデザインの本を読み始める。
イマイチピンとこない。まるで頭の中に靄がかかったよう。
全然内容が入ってこない。蓋の無い排水溝のよう。
当時はこれを見てサイト作ったのに・・・?!
これは重症だぞ。私は思った。
10年の歳月を経てすっかりWEBページ作成に関する知識が飛んでしまっているのである。HTMLすら忘れている。何だったら頭が拒絶反応を起こしている。
楽しかったコーディングを思い出すのが先だ。
そして、思い出すついでに今主流のHTML5を覚えよう。
10年前、私が最後にサイトを作ったのはHTML4.01だった。
当時、HTML5は出たばかりであったと記憶している。
私はHTML4.01までしか分からない。自信がない理由の一つでもある。
HTML5が分かるようになれば、多少なり自信が付くのではないだろうか。
効率的に勉強するには何が良いだろうか。
考えた結果、WEBクリエイター能力認定試験の受験をすることにした。
HTMLを覚えるというのも大切だが、
それと同じくらいコーディング作業の流れを思い出すのが大切だと思った。
WEBクリエイター試験なら、どちらも可能である。
何より、タグのリファレンスを暗記してから仕事をするより
仕事で実際のコードを見てタグを覚えた方が早いのである。
それは経験上知っている。
そんなこんなで善は急げ。
早速私は公式テキストをネットショップでぽちっとするのである。